初デートに映画を入れるなら、前後を短く設計する
映画のあいだは話さなくていい。その代わり、上映前と上映後に会話と帰り方の余白を残しておく設計の話。
ねらい話さない時間を負担にしない
初デートで映画に行ったとき、上映が終わった瞬間に会話が始まらず、二人とも少し困ったことがあります。
映画そのものは悪くありませんでした。暗い場所で隣に座って、話さなくても同じものを見られる。緊張しているときには、むしろ助かる時間です。
ただ、上映前の待ち時間が長く、上映後はすぐに駅へ向かう予定でした。話さなくていい時間だけを置いて、話せる時間を置いていなかったのが問題でした。
映画は会話を減らす設計
映画を入れると、二人で過ごす時間のうち、かなりの部分が会話のない時間になります。
それは欠点ではありません。沈黙を埋めなくていいので、初回の負担が下がることもあります。
一方で、相手のことを知る時間は少なくなります。上映後に感想を言う時間が必要なのではなく、感想を言わなくても一緒にいられる時間が必要です。
映画を選ぶときは、作品の良し悪しより、上映の前後に無理なくいられる場所があるかを見ています。
上映前は三十分以内にする
待ち合わせから上映開始までを、三十分以上にしないようにしています。
早く着きすぎた場合は、先に席を取れる店や、座って待てる場所を選びます。ロビーで立ったまま時間を使うと、上映前に疲れてしまうことがあるからです。
上映前に話すことは、作品の予想や最近見たものくらいで足ります。初回から作品の意味を深く話そうとすると、映画を楽しむより、会話の準備になってしまいます。
上映後に答えを求めない
上映が終わってすぐに「どうだった」と聞くと、相手は感想をまとめて返さなければいけません。
今は、先に飲み物を買うか、少し歩くかを選べるようにしています。
「すぐ帰ってもいいし、少しだけ感想を話してから帰っても大丈夫です」
こう言っておくと、感想が出てこないことも、作品が合わなかったことも、返事を急がずに済みます。面白かったかどうかより、今どのくらい話せそうかを優先します。
席と帰り道を先に見る
映画館では、中央の見やすい席だけを正解にしません。
出入りしやすいか、隣との距離が近すぎないか、上映後に駅や店までどのくらいか。暗い時間が長いからこそ、終わったあとの動線を先に確認します。
夜遅くなる場合は、相手が一人で帰ることに不安がないかを聞きます。安全は設計より優先です。
外した話
以前、人気の作品を見せたい気持ちが先に立って、上映開始の直前に待ち合わせをしました。
相手は仕事終わりで、飲み物を買う時間も、トイレに行く時間もありませんでした。映画が始まってから落ち着かず、上映後に感想を聞ける状態でもなかったと思います。
作品を選ぶことに集中して、相手の到着から上映までを見ていませんでした。
映画を入れるなら、作品の前後にある三十分ずつもデートとして扱う。今はそのくらいの気持ちで、時間を組んでいます。
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